ゲスト:NPO法人葛飾アクティブ.COM 広報 太田敬さん かつしかFM「なかまで介護」第98回(2022年1月20日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1・3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

なかまゲスト

NPO法人葛飾アクティブ.COM 広報 太田敬さん

KACの活動状況について

マスター:KACの活動について、最新状況を教えてください。

毎月「KACニュース」という広報誌を発行していて、ロゴ(スローガンのようなもの)を掲載しているのですが、これまでは「コロナに負けるな」だったのを昨年9月くらいから少し状況が落ち着いたので、「少しずつ1歩ずつ」と変えて、活動もぼちぼち再開してきて、12月は最高の数のイベントになりました。

マスター:だいぶ復活しましたね。

年末には「ミニ門松作り」という講座を毎年やっていて、私も含め何名かがそこで使う竹を茨城県の山奥まで取りに行く作業があるのですが、それを「竹取物語」と呼んでいます。取ってきた竹は、水元憩い交流館の洗い場で洗って準備して、郷土と天文の博物館と水元憩い交流館2箇所で開催しました。ちょうどいい竹が取れなくなってきているため、募集は10組くらいでしたが、郷土と天文の博物館には96名もの応募がありました。

マスター:その他のイベントもありますか?

水元憩い交流館では落語会をやりました。二松学舎大学の落研OBで南水元の方がいらっしゃって、その仲間を集めて3人の方にやっていただきました。クリスマスの思い出の歌を歌う会というのもやりました。11月と12月には水害についての防災の講座をやりました。講師がマイタイムラインの紹介をした際に、刻々と変わる情報をどこから取るかという話で「NHKのdボタンを押せばいい」と言ったのですが、参加者から「停電の時は?」という質問が出て、その時に出たのが『かつラッパ』と『かつしかFM』のアプリを入れなさいというお話でした。水元地区は特に電波が弱いですしね。

※アプリ=『Radimo(レディモ)』

コロナ禍でも便利なコミュニケーションツール

店長:アナログではラジオが届きにくいとご指摘いただいております。

それを解決したのがこのアプリ。全国のいろいろなFMが入るんですよね。

マスター:この放送も、日本国内だけでなく海外でも聴いてくださっているんですよね。

「スマホ遊び倶楽部」というサークルで、アプリを入れて今日の放送を聴こうと、みんなに宣伝しておきました。そのグループではラインなんかもやっています。

マスター:うちの町会でも、コロナの影響もあって連絡が取りにくくなって、役員からラインを始めようかということで、それが広がって、今では30人じゃきかないくらいの人数でやっています。新年会の連絡とかもラインですぐわかるようになっています。何かのきっかけで始めてみると、便利ですよね。

 店長:メールよりもすごく簡単ですよね。

一昨年あたり、シニアが外に出なくちゃいけないということでお話ししましたが、家で体操しようとか、あるいは外とのコミュニケーションのためにスマホを使いましょうと言ったのですが、集まる機会がなくて教える機会がありませんでした。でも今おっしゃったように、必要があれば、集まらなくても広がっていくということを勉強しました。

いろいろ再開して元気にやっていましたが、私たちはコミュニティ施設を借りて活動しているため区や都の方針に従わなくてはならず、これからしばらくはおとなしくしなくちゃいけないかなあと感じています。ただ、今は、スマホの使い方もわかってきましたし、オンラインで認知症とかの講座もやりましたし、前とは違ったことができると思っています。

サークル活動や講座の開催

マスター:3人くらい集まるとサークルが作れると以前聞いたのですが、今はどれくらいの数のサークルがあるんですか?

今は減ってきていて14、15になったのではないでしょうか。

マスター:コロナの影響で休会になったり、無くなってしまったサークルもあるけど、新しくできたサークルもあるのでしょうか。

サークルというのは指導者=リーダーの力量なので、リーダーが体力的に落ちたら続かない。サークルを運営するというのはものすごくエネルギーが必要なんです。

最近できたサークルでは、認知症とかを勉強しよう啓発しようという「元気づくり応援サークル」や防災などの「安心安全サークル」、それに「スマホあそぼ倶楽部」ですね。これは水元で発祥したのですが、今度はシニア活動支援センターのサロンでもやろうと話しています。講師も生徒も無料で、半分はおしゃべり会、居場所みたいな感じです。

マスター:先日、シニア活動支援センターにおじゃましたときに、プロジェクターで映像を流してスマホの教室をやっていたと思いますが、ああいうものもやられているんですか?

そうですね。スマホ相談会や講座をおこなっています。講師陣は現在十数名で、高齢者総合相談センターなどからも講師として来て欲しいと今やっています。

マスター:かつしかFMを聴くためのアプリの入れ方についても、ひとつの練習例としてぜひ入れてください。

認知症でもなんでも、学んでばかりいても実践しないとダメなんです。昨年秋頃に「認知症サポーター講座」を開催した時に、認知症を予防するためには軽い運動が必要だと言われているので、「水元公園のプチ散歩」をプログラムに入れました。言うだけでなく実践しましょうということです。

認知症サポーター講座やフレイル予防について

マスター:後半は「認知症サポーター」のお話や「フレイル」関連について、今後こういうことがやりたいなどあれば教えてください。

先程も少しふれましたが、水元の憩い交流館でやった「認知症サポーター養成講座」に「プチ散歩」をつけたので、脳トレのトレーナーの会員と、今度は「認知症サポータースキルアップ講座」にもつけようと話しています。高齢者支援課の係長さんからも非常にいい試みだとほめていただいたので、いくつかの高齢者総合相談センターに、(毎月開催している)「認知症サポータースキルアップ講座」にプラスアルファで実践というものを付けたらどうかと提案しています。

フレイルについては、特に今、力を入れてやっているところはないですが、やはり運動しようとか歩こうとかということで、フレイル予防はそんなに大きく位置づけはしていません。

マスター:でも、みんなで一緒に歩いたり、脳トレとか簡単な体操をしたり、これが最終的にはフレイル予防ということなので、イコールそのまま認知症の予防と同じ方向ですよね。だから今年度から、KACのキャッチフレーズも、「コロナに負けない」から「少しずつ一歩ずつ」に少し変えた。そろそろ本当に、ウィズコロナじゃないけど、もう1歩ずつ前に出るし少しずつ取り入れて前進して行く方に向かっていこうということですね。

いろいろな講座を受けて知識の方は進んでも、実践するかどうかというところですよね。

何キロも何十キロも歩く必要はないし、水元憩い交流館に遊びに来るとか、シニア活動支援センターに出て来られるだけでも、それが予防になっていると思っています。

 店長:太田さんに会うだけでも元気になりそう。ずっと聞いていましたけど、しゃべりにつまることがない。それだけ頭が回転しているということですよね。

前回ご出演された西新小岩5丁目町会の会長さんの取材をしたのですが、健康の秘訣は「節制」だと言っていました。煙草も酒もやらない、歩きます、チェロの演奏をしますと。私もこれから節制をして、人生100年、あと25年ですからね。

マスター:これからも皆さんの活動を応援していただきたいですね。

KAC以来ずっと友達の「かつしかまちナビ」編集長は、80歳を過ぎているんですよ。

マスター:うちのグループホームにも取材に来ていただきました。取材に行って足を使う、頭を使って取材する、その文面をまとめて、手も動かす。認知症予防やフレイル予防されているから、逆にいうと予防されているからならないですよね。

構えて、「これが予防だ」とかになるとなかなか続かない。こういうものは半強制的にやらざるを得ないという状況にもっていくと、それが予防になっているんですね。

私も月1回の「KACニュース」はほとんど一人でやっていますし、メルマガ(の取材や執筆)はすべてひとりでやっています。しんどいこともありますが、続けていることが人様のためになると考えて、それが結果的に予防になっていますね。

マスター:いろんな人に取材して、いろんな話を聞けるというのはいいですね。この番組をやっていても、ゲストの方からいろんな話を聞けるのはすごく自分のためになっています。元気も、いろんなアイデアもいただいています。

メルマガを担当して5年くらい、葛飾区内でボランティア活動をしているシニア50人程を取材しましたが、皆さん本当に素晴らしい方でした。共通しているのは目の力、姿勢がいいこと。それと自信があるから語尾がハッキリしていて、「今おっしゃったのは何ですか」と聞く必要もない。ただ問題は、みなさんよくしゃべるので、文字数を減らすのが大変です笑。

 フードドライブへの取り組み

マスター:資料の中に、フードドライブの取り組みとありますが?

会員の方に以前からフードドライブの話は聞いていたのですが、昨年の年末、事務所の近くにレインボーリボンという(子ども食堂やフードドライブなど実施している)NPOがあって、そこを覗いていたら向こうから何か用ですかということで、お話しする機会がありました。

私たちシニアはせいぜい老夫婦2人の生活なので余るような食材はありませんが、ラーメンを買ってお持ちしたり、各事務所で集めたお金とKACの方から10万円を寄付したりしました。

マスター:子ども食堂や高齢の方とか、食事などに困っている方に食材を提供している取り組みということでしょうか。

今はこういう時期なので、食事は作らず、お弁当や食材を配布されています。私もいくつかの子ども食堂を見学しましたが、貧困の家庭の子供だけじゃなく、ご両親の帰りが遅いとか、家に居場所がない子どもたちを集めて食事を提供して、勉強も教えてあげるんですよ。家に帰る前に宿題を終わらせておけば、お父さんお母さんが帰ってきてお話ができるという素晴らしい取り組みです。やってみて思ったのが、自分自身が満足するというか優しくなりますね。

マスター:現役で、役職とかされていて、いろんな物をもらっている方で、使わない物があれば提供していただけると助かりますね。

私は水元で区民農園をやっているので、ジャガイモを少し余分に作ってお持ちしたこともあります。集まればいろんなお手伝いができるんですよ。みんな優しくなります。

 マスター:こういうお手伝いや協力することで、世の中の役に立てているのもそうだけど、歩いて行ったり、物を集めてみたり、あるいは配るのをお手伝いしたり、さっきのKACの活動と一緒ですよね。自分の心も豊かになりますしね。

今後の予定

マスター:今後いろいろなイベントが予定されています。例えば3月5日開催予定の「かつしかシニアフォーラム」もやはりコロナの状況次第でしょうか?

講演する方も含め、スタッフは準備を進めています。ただ、コロナの状況によってどうなるか。3月6日開催予定の「第16回 水元地域交流まつり」も同じですね。2月には「ライター養成講座」を予定していましたが、延期になりました。(講座の中で)取材をするので、この時期はよくないということですね。どのイベントも、準備はするけどちょっとわからない。それこそ慣れてきていますけどね。

※蔓延防止対策期間延長により「かつしかシニアフォーラム」は中止になりました

 

 

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かつしかFM「なかまで介護」

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