ゲスト:特別養護老人ホーム「ケアホーム葛飾」施設長 新村俊樹さん かつしかFM「なかまで介護」第90回(2021年9月16日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1・3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

なかまでゲスト

特別養護老人ホーム「ケアホーム葛飾」施設長 新村俊樹さん

ケアホーム葛飾の概要

マスター:ケアホーム葛飾の概要について教えてください。

「社会福祉法人平成記念会」の中の特別養護老人ホーム(特養)として2020年4月1日に開設しました。要介護3以上が対象になっていて、東武スカイツリーライン小菅駅から徒歩5分圏内、東京拘置所の隣にあります。定員は入所が120床、ショートステイが18床あり、各職種あわせて100名以上のスタッフで運営しています。

マスター:ちょうど緊急事態宣言だのという時ですよね。

本来であれば、近隣の方や自治体の方などをお呼びして竣工式などお披露目会をやるのですが、それもできずに難しい船出となりました。

マスター:(資料によると)葛飾区内では2番目に新しい施設になるということですね。

ケアホーム葛飾の特徴について

マスター:特徴について詳しく教えてください。

運営母体は「平成医療福祉グループ」で、元々は徳島市の60床の病院から今の理事長がスタートしました。関西・関東と広がり現在は全国26病院のほか介護や障害者支援施設などを含め100施設以上を運営しています。グループで運営している世田谷記念病院と足立区の平成扇病院を協力医療機関としています。

店長:普通の連携と違って、母体に病院があるのは利用者にとって安心が倍増しますよね。

少し距離があるため、葛飾区内の病院にも助けていただくなど日頃お世話になっています。

マスター:「絶対に見捨てない医療と福祉」とは、すごくいいキャッチフレーズですね。

理事長が理念として掲げ、今までやってきています。

店長:スタッフ約100名というのは多いように感じました。

食事を外注せず自前でやっているので、調理師や管理栄養士など厨房だけで16名います。

マスター:新しくできた特養だと、ユニットケア(全室個室)タイプでしょうか。

プライバシーを守りながらも家庭的な雰囲気の中で過ごしていただけるように、特養120床、ショートステイ18床を合わせて、約10名ずつの14ユニットで運営しています。

マスター:1フロア40名くらいで集団的なケアになって落ち着けないということで、今は厚労省の指針で、10名くらいに分けて家族みたいな雰囲気でケアするやり方(「ユニット式」)の特養が多くなっています。

●設備と食事について

マスター:施設(設備)の方はいかがでしょうか。

寝たきりの方でも入浴できる機械を2台ご用意しています。各ユニットにも機械浴がありますので、お風呂の設備は充実しているのではないでしょうか。

マスター:寝たきりや硬直がある方でもお風呂に入ることができますよね。

マスター:お料理が自慢ということで、お食事についても教えてください。

グループで統一したメニューを管理栄養士が毎日考えてくれています。かなりの数のご利用者さまのため、朝昼夜すべて施設内で調理しています。メニューも工夫していて、週に1度は全国の「郷土料理」が出ます。初めて食べるようなメニューもあって、楽しいですよ。

マスター:葛飾区歯科医師会のドクターも、高齢者にとっていかに食事が大切か、歯も含めた口腔ケアをきちんとしておくことによってどれだけ(食事を)楽しめるか、認知症やフレイルに対しても口腔ケアが大切だと言われます。

 店長:「ベスト盛り付け賞」というのも面白いですね。

グループ内で働いている厨房の人たちが日々取り組まれているのですが、やはり見栄えも大事かなということで、表彰させていただく取り組みです。

マスター:厨房にかかわっているスタッフさんにとっても励ましになりますよね。

モチベーションにも繋がっていると思います。

●無料の託児所やアニマルセラピー、ショートステイなど

店長:他にもいろいろと取り組まれていますよね。

職員専用の託児所があり、1歳から就学前までのお子さんを無料で預けられます。託児所併設の施設は少なく、求人の際「託児所があるのが魅力的」という方もいらっしゃいました。

マスター:働きながら子供が近くにいるというのは安心できます。動物もいるようですね。

開設1か月後に、セラピードッグとしてゴールデンレトリバーを招きました。名前は(近所のお稲荷様にあやかって)「いなりちゃん」です。

マスター:うちの西水元にあるグループホームにも、面会にきたご家族が(捨てられていて)雨に濡れてかわいそうだと連れてきた猫がいて、今では主のように過ごしていますよ。

店長:人にとっても動物にとってもいいですよね。かわいそうな犬や猫を増やさないこと。保護活動をされている団体さんもいらっしゃいますしね。

マスター:(猫のみやちゃんがいて)入居者さんも喜んでいるし、スタッフ達も気持ちが穏やかになる。同じようにセラピードッグを取り入れて運営しているグループホーム仲間もいるけど、すごくいい効果があると聞いています。ふれあいは大きいですよね。

店長:利用者さんからご意見を聞いたりしますか?

ありますね。やはり動物を好きな方が多いので。うちでは、ドッグトレーナーという職種で1人採用していて、彼女を中心に利用者さんとラウンドなどもしています。他に2施設が同じタイミングで取り組んでいます。

マスター:あとは、ショートステイもやられていらっしゃるということですね。

はい。18床でやっています。

介護業界への転身について

店長:介護業界に飛び込もうと思った理由を聞いてもいいでしょうか。

前職は小売業で、本や文房具、メディア系映画やゲームを売ったり貸出ししたりしていました。みなさん自分の端末でいろいろダウンロードできるように急速に変わりましたし、直接的に人のためになることをしたいと。年齢的にも最後の転職チャンスだと思い、家族とも相談して決めました。

コロナの影響と対策

マスター:コロナ禍での開設で、大変ですよね。

開設と同時にコロナ禍でしたので、いろいろな制約がある中での運営でした。ご家族がご利用者様と会えない状況が続いています。タブレットを使ったオンライン面会を早めに始めましたが、やはり直接触れ合いたい、目の前で会いたいというお問い合わせが毎日のようにあります。今この状況ではなかなか難しいというのが正直なところですね。

店長:施設が開設した時は、1回目の緊急事態宣言ということで未知のものに対する恐怖感がある中での船出だったのではないでしょうか。

やはり支障が出ていて、4月の開設から120床の満床までに少し時間がかかりました。

マスター:ワクチン接種も進んでいると思います。

そうですね。入所者さんも職員の方も終わっています。さらに、職員の家族の方たちにも、協力医療機関の方で手配したワクチンを接種できるようにしています。

レクリエーション紹介

店長:コロナ禍の開設で年中行事などができない状態ではないですか。

近隣のボランティアさんなどをお招きして、いろいろ得意なことをやっていただけるような広いスペースもあるのですが、それが今はできません。かといって何もやらないのは利用者さんに申し訳ないので、オンラインで何かできないかと、「お茶旅」を開催しています。少しでも旅行気分を味わっていただくために、現地の茶農家さんとオンラインで繋いで会話をしたり、事前に取り寄せたお茶やお茶菓子の感想を伝えたりしています。生産者さんもダイレクトに感想を聞けるので(評判もよく)今も継続しています。

マスター:観光協会とかも大変な状況だし、新しいアイデアですね。この発想は面白い。

そのほかにも、「風船バレークラブ」や「書道」「裁縫クラブ」など、こういう状況でもスタッフがいろいろと考えてやっています。

 今後の予定や目標

店長:これからさらに勉強したいことがあると聞きました。

開設して1年半、まだ「看取り」に関して経験がありませんので、職員に対する研修やご協力いただけるお医者様の手配などを今進めているところです。

マスター:医療機関が母体でネットワークが広いので、そこから関わった経験のある方を講師として招き入れて、心の準備や具体的な準備ができると思います。うちのグループホームではドクターのアドバイスを聞きながら、約20年近く「看取り」に関わってきましたが、私自身もスタッフも人生観が変わりましたね。特にスタッフ達は、一緒に生活してきたおじいちゃんやおばあちゃんが亡くなるというのは本当につらい。でもそれが現実で人間の生きていくことだと感じられる。最期に関われるということで大きく成長していく可能性があるので、大切です。

メッセージ

マスター:最後に伝えたいことなどあれば、お願いします。

感染対策にも気をつけながら、職員と協力して、いい施設にしていきたいと思っています。お困り事があれば、また、スタッフも募集していますので、ぜひお問合せください。

 

介護についての悩みやご相談など、なんでも結構です。
ぜひ番組までメールください。

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