ゲスト:お花茶屋町会 大曽根康晴会長 かつしかFM「なかまで介護」第89回(2021年9月2日放送分)

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「なかまで介護」
毎週(1・3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

なかまゲスト

お花茶屋町会 大曽根康晴会長

町会の概要

マスター:町会の概要について教えてください。 

(エリアは)お花茶屋1丁目のほとんどで、町会の真ん中には「お花茶屋商店街プロムナード」があります。「お花茶屋」の由来は、鷹狩りにきた徳川八代将軍吉宗公が腹痛を起こしたときに、お茶屋さんで働くお花さんに看護してもらったので、それで将軍家から「お花茶屋」という町名を頂いたと聞いています。

 マスター:それは何だか楽しいですね。世帯数や加入率も教えてください。

世帯数としてはおよそ800世帯で、町会に加入されているのが350世帯くらいですね。加入率でいうと47%で、構成としてはマンション世帯と一戸建てが半々くらいでしょうか。

マスター:どこの町会でもそうですが、マンションの方々にどうやって町会に入っていただくかというのが大きな問題になっているとよく聞きます。若い人たちはスマホで見ますからホームページなんかを作るといいですよね。町会でホームページは持っていますか?

隣の町会は得意な人がいてホームページを立ち上げています。ただ、写真などは個人情報の関係で難しいと聞いていますね。ひとりではできないので何名かスタッフが必要です。

マスター:それプラス、立ち上げにも多少の費用もかかりますよね。

 店長:継続していかないとならないので多少ではないと思います。町会は何かあった時でも力になる大事な存在なので、区の方で補助金があるといいですよね。

 マスター:高齢の方はどれくらいいらっしゃいますか?

6月時点のデータでは昨年で189名くらいですね。毎年10名くらいずつ増えています。

店長:逆に子供の数は少なくなっているのでしょうか。

少子化で、うちの町会でも年々少なくなっています。マンションの形態がそもそもワンルームなので単身者の方が多い。小学1年生は今年6~7名、昨年は4名しかいませんでした。

 マスター:確か葛飾区は、「共働き子育てしやすい街ランキング(2019年)1位」なので、子育て世代の方がたくさん来てくれるとありがたいですね。

町会の特徴

マスター:町会の特徴についても教えてください。

町会の中に「お花茶屋駅」があって、真ん中には商店街があります。あとはお花茶屋公園という大きな公園では、皆さんベンチで休憩したりお弁当を食べたりしていますね。

マスター:入れ替わりもあるでしょうが、お花茶屋の商店街は賑やかですよね。

商店街のみなさんと協力しながら、福引や毎年1月末には餅つき大会をおこなっています。昔は九重部屋の力士にも来てもらっていました。3月中旬には福島県塙町の物産展を催して協力していますが、どちらも新型コロナウイルスの影響でここ2年は中止になっています。

年間の行事について

マスター:年間行事についてもご紹介ください。

いちばん大きいのは毎年8月1日・2日・3日に開催している「ふるさとまつり」で、3日間で10,000人近くが集まります。外部の団体ではなく、(地元の)町会や商店街、障害者施設の人たちで出店を開いてやっています。踊ってくれた人たちに出店で使える引き換え券を配っているので、子供たちもすごく喜んでいますね。あとは近隣の学生によるブラスバンドの演奏、青木区長が来賓で挨拶に来てくれたり歌手が唄ったり、充実したお祭りです。「ふるさとまつり」という名前の由来は、田舎がない子供たちのために地元で夏休み中に故郷を思い出すようなお祭りや出店ができないかと、以前の町会長たちが始めて、もう60回目を迎えます。

マスター:子供の頃のお祭りとか出店とかが記憶に残って、仕事かなにかで地方に行っても、帰ってくる時に、「ふるさと」ってイメージが残りますよね。

同窓会的なところもあるみたいですね。みんな卒業して、久しぶりとか言って子供を連れて来るとか。なんかいいなあと思って見ています。

マスター:60年続いているということで、もう2代目3代目という話になりますね。ぜひ心のふるさとである「ふるさとまつり」を続けていって欲しいですね。

来年こそは(形を変えてでも)ぜひやろうと心がけています。

マスター:その他のイベントについても教えていただけますか。

秋祭りをやっていますが、9月第2週の土日と決まっているので本当だったら来週あたりでしょうか。上千葉香取神社の氏子として毎年お神輿を出すことにしていました。前々回の会長が富山県の受刑者に頼んで作ってもらった大きいお神輿がありますが、人手が足りなくてしばらく担げない時期がありました。父と一緒にやっていた役員の方がご病気をされて、5年くらい大きな神輿(大人神輿)を担げなかったんです。何とかその先輩のためにも大人神輿を担ぎたいと思って、青年部の仲間にも相談して100人以上集めることができました。

店長:やっと日の目を見ることができたということですね。

1度やるとみんな凄く喜んで、(コロナで中止になるまで)ずっと続けてやっていました。それをきっかけに、隣の町会も担ぎ手がいないということで、グループを増やしながらそれぞれ担ぎ合うように。今では商店街で神輿のパレードや女神輿などしています。隣の町会と青年部が交流したり町会長同士も仲が良いので話をしたりするうち、子供たちがソーラン節をやりたいと学校で練習してパレードをしたり、近くの共栄学園高校ダンス部が駅から商店街の通りをずっと音楽かけて踊ったり。反響もあってとても良かったですよ。

高齢者について

マスター:高齢者への対応としては何かありますか?

60歳以上の方のための「お花茶屋OBクラブ」というのがあって、会員は約100名います。カラオケをやったり日帰りでいろいろな名勝を巡ったり、月に2回ほどは商店街や公園の清掃活動などもしていただいています。(敬老の日には記念品を配布しています。)

防犯対策~防犯カメラの設置など

マスター:やはり皆さん、防犯や防災に関心があると思います。まずは、防犯対策について教えてください。

いちばん力を入れたのは、犯罪の予防にもなるし捕まえることもできる防犯カメラをつけようじゃないかと、お花茶屋19自治町会の方と相談して、全体で39台、うちの町会には8台つけることになりました。防犯カメラをつけようとした経緯は、お花茶屋公園でトイレの落書きや便器の破壊、バイクが公園の中を夜中走るとかがあったので、区長との意見交換会で大変だと話して、提案して、付けていただけることになりました。同時に、葛飾区内の公園にも順次つけることになり、今では通学路にも付けてくれました。振り込め詐欺も結構あるらしいですが、ATMの側にも付いています。

 マスター:防犯カメラの設置、区や警察と打ち合わせしながら子供たちの安全を守るなど、陰ながら町会が活動されていることを、町会に入っていない方や若い方にも理解していただけると有難いですね。

防災対策~備蓄倉庫、防災士資格の取得など

マスター:もうひとつ大きいのは防災対策ですね。

2019年に葛飾区に初めて避難勧告が出て、私も初めて避難運営本部長という役をもらって(避難所の)双葉中学に26時間詰めました。備蓄倉庫がグラウンドにあったので、雨の中みんなで3階の体育館までびしょ濡れになりながら運びました。その後、どうしても倉庫を校舎内に作って欲しいと区に相談して、今年8月に移設してもらいました。

マスター:ハザードマップが出て、避難勧告があって、初めて実感しました。先程言われたように、グラウンドに(備蓄品が)あると水が入ってきたら浸ってしまう。予算を組んで移動してくれて、本当にありがたいですよね。こういうことも町会が地元のためにやってくれている。防災に関しては、若い子たちもかなり関心を持っているようです。

店長:コロナ禍で自宅療養の方が多くなって、自宅療養するために何が必要か考えると災害時に必要な物とリンクする。それで、若い方たちがさらに関心を持ち始めていると。

避難所でも若い人たちが来てくれて非常に助かりました。物を運んでもらったり、指示系統がしっかりしていればちゃんと受付もやってもらえたり。そういう中で、避難所の運営をやるには資格を持っていないと、という考えから、今年4月に防災士の資格を取得しました。

マスター:防災士の資格というと、講習会などを受けるのでしょうか?

いちおう国家試験みたいな感じです。自治町会でそういう避難所をやっている人を主体に、区の方で取らせてもらえました。

マスター:うちの町会でも調べてみます。勉強ができるのであれば非常に助かりますよね。

おそらく来年にかけて、また区の方でやると思いますよ。区の職員や地区センター長にもぜひ取らせて欲しいと区長にお願いしています。

マスター:防災士を取ると、地元のこととか必要な物とかいろんなことがわかりますよね。

店長:説得力が増しますよね。

資格を取っていると、(専門的な)知識があるんだなと思いますよね。

店長:「安全」は提供されるものだけど、「安心」は自分が感じるものですからね。

マスター:「安心」というのは、みんなの協力があるから「安心感」が生まれて来る。それぞれの責任の分野の中で、みんなが頑張って助け合って。

 店長:コミュニティを構築するということが大切ということですね。

マスター:そのためにも町会に入っていただきたいですよね。

 リスナーへのメッセージ

マスター:最後にメッセージをお願いします。

「人と人の心の繋がり」が持てる町会を目指したいという思いです。あとは、若い人の意見をよく聞きながらやっていきたいと思います。

介護についての悩みやご相談など、なんでも結構です。
ぜひ番組までメールください。

かつしかFM「なかまで介護」

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