ゲスト:(福)武蔵野会 特別養護老人ホーム 西水元あやめ園 施設長 富山さん かつしかFM「なかまで介護」第48回(2020年1月23日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1~3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

このサイトでは、ラジオ放送から数週間遅れで、youtube再放送版を公開しております。

なかまで相談室

高齢者総合相談センター立石 掘兼さん

事例紹介①認知症のお母様を介護

マスター:今日は、介護をされているご家族からのご相談を教えてください。

90歳台のお母様について、介護をされている60歳台の息子さんが相談にいらっしゃるということがありました。お母様に認知症の症状が出ていて、どのように接したらいいのか、今後の生活をどのようにしていったらいいのか、すごくお困りのご様子でした。

マスター:息子さんが中心になっていろいろとお手伝いをされているということですか?

はい。お悩みが深いご様子だったので介護保険制度でいろいろな支援が受けられることや、2か月に1回のペースで開催している「認知症高齢者家族会」もご案内させていただきました。日頃の介護に対する悩みや思いを語り合っていただいたり、介護に対する心構えなどについて意見交換をしていただいたり、参加されている皆さんで作り上げる会になっているのかなと思います。毎回5名から10名くらいの方がお見えになります。

マスター:その方は参加されていかがでしたか。

そこで有意義な時間を過ごしていただいて、すでにそういったことを経験している方からもアドバイスをいただきました。介護の専門家がいろいろ心配して声をかけてくれるけど、やっぱり同じ経験をした方たちのお話が心に響くような気がしますということでした。

マスター:家族や同じ経験を積んでいる人として話が共有できるというのは大きいですね。

事例紹介②医療機関へ相談する際のアドバイス

マスター:他に、医療機関もかかわったりするんですか。

かかりつけの先生も相談には乗ってくれるのですが、どういう風にご相談したらいいのか、薬のこんなことを質問してもいいのか、というようなお悩みを持たれているご家族もたくさんいらっしゃるので、そういうとことも情報交換していただいています。

イベント紹介

マスター:オレンジカフェを開催していると聞いたのですが?

毎月2回開催していて、大体50~60名ほどの皆さんにお越しいただいています。もちろんカフェでいろいろな方と触れ合う機会もあるのですが、ミニイベントとして毎回違う催しもやっています。介護予防のための体操だったり、皆さんで正しい知識を身につけましょうということで勉強会をさせて頂いたり、皆さんが楽しんだり興味を持っていただけるものを考えています。

なかまゲスト

社会福祉法人 武蔵野会
特別養護老人ホーム西水元あやめ園 施設長 富山さん

西水元あやめ園の概要

マスター:まずは、西水元あやめ園について教えてください。

葛飾区西水元にありまして、平成11年に葛飾区の公設民営でできた施設で、建物は葛飾区のものですが、中で働いている職員は、社会福祉法人武蔵野会の職員になります。葛飾区があやめ園を作る時に、地域の方にもご利用できるようにということで、図書館が併設されています。地域の皆さんには足を運びやすいような施設ではないかなと思っています。

特別養護老人ホーム(特養)について

マスター:特養について教えてください。

特養は、概ね要介護3以上の方で、在宅生活をお一人で過ごすことが難しくなられた高齢者の方達がご入所されて暮らす施設です。あやめ園の定員は94名になります。

マスター:よく、特養はいくら待っても入れないと言われています。葛飾区も社会福祉に関して充実してきていますが、現状はどうなのでしょうか。

なかなか入所出来ないというお話はよく伺います。今日から入れてくださいと言われてもすぐに入所出来るような施設ではありませんが、ただ以前に比べて入所しやすくなったふうに思いますし、お考えの方はなるべく早い時に一度ご見学をされるのが良いかと思います。特養には相談員がいらっしゃいますので、入所のことや費用のことなど、いろんなことを伺うのが良いですね。

マスター:また新しい特養が小菅と西亀有にできるみたいで、葛飾区として充実してきているというのも現状ですね。

 認知症のためのデイサービス

マスター:あやめ園さんには、「認知症のデイサービス」があるということですが。

一般のデイサービスも認知症の方がご利用になれないわけではありませんが、うちのは認知症の方だけが利用できるデイサービスになります。

マスター:認知症のご家族を持たれていると、デイサービスに行った時に他の方に迷惑をかけるんじゃないかと心配されるご家族も多い。それが、認知症の方に特化されていると家族としても気持ち的に安心しておまかせできるので、そこは大きいですよね。

「認知症のデイサービス」といっても、治療をするということではなくて、利用者同士や職員どうしの馴染みの関係を大事にしています。

マスター:認知症の方に関して、馴染みの関係は非常に大切。デイサービスで行き慣れて職員さんとも馴染みの関係ができていると、特養に入る時にも安心感が強くなります。

特養に入所される方というのは、なかなかご本人だけで決めて入所されたことではないので、ご本人がお選び頂く、もしくは、慣れるということでも、デイサービスやショートステイから特養に入所される方というのも多くいらっしゃいますね。

 オレンジカフェで地域交流

マスタ-:ボランティア的な活動もされているということですね。

2ヶ月に1度、認知症のオレンジカフェを開催しています。認知症の方に限らず、地域の方がいつまでもこの街に住み続けられるような場所になれるよう、カフェを行っています。

マスタ-:特に「笑いヨガ」が好評だと聞きました。

健康や気持ちに対する笑いの効果とよく言われていますが、高齢者になると、子供に比べて笑いの数が少なくなってしまいますので。「笑いヨガ」というのは笑いの健康体操で、「ホホッホッハッハッハッ」と最初は体操として笑うんですね。

店長:おかしくなくても笑っているうちに、そういう行為がおかしくなってきちゃって、本気で笑っちゃうというのもありますよね。

おかしくなくても笑う効果とおかしくて笑う効果って、同じだそうです。

お一人の方が笑うと、笑いの渦が伝わっていきます。

 マスター:それはいいですね。

 高齢者総合相談センターとの連携

マスター:高齢者総合相談センター水元とも連携されていらっしゃるのでしょうか。

認知症カフェを始める時に、高齢者総合相談センター水元さんのご協力を頂きながら開催させて頂いています。水元地区の「認知症家族の会」は、元々あやめ園で2ヶ月にいっぺん開催しているので、オレンジカフェの開催も一緒にお力を借りしています。

 マスター:まず最初にどこにかけていいかわからない方は、高齢者総合相談センターにお電話してください。医療のことも、デイサービスや認知症とか家族の会のこと。それこそ介護保険の手続きなど、とにかくすべてに相談に乗ってくれます、連携しているわけですね。

どうしても福祉は一人じゃできないですからね。

地域への貢献

マスター:西水元は、地元との連携が非常に強いエリアですよね。

特にうちの地元の飯塚新町会の方々には普段からお世話になっています。

 マスター:この間の台風19号の時も避難を含めて大変だったと思います。

台風19号は前々日くらい前から備えていたと思いますが、区の方も重大に考えていて、私たち特養にも「福祉避難所」を開設するよう協力の依頼がありました。その日の夜、万が一に備えて私も泊まり、最終的には30名のご高齢の方が避難されて一夜を過ごしました。

 マスター:それだけでも安心できます。

とても不安だったようですね。

マスター:地域にも貢献されているんですね。どこに避難しようかと思っても、まとまった場所や専門の方々が一緒になって夜も待機していただける、そういう場所はそう簡単にはありません。

町会との繋がり

マスター:その時に、町会自治会の方々のご協力というのもあったんですよね。

翌日、町会長さんに陣中見舞いに来ていただいて、気持ちの熱い方でとても嬉しかったです。

マスター:介護とかそういう高齢者の事に関しては、高齢者総合相談センターがまず最初の窓口になる。同じように、防災や子供の見守り、ゴミ出し、いろんなことすべて、地域での一番最初ってどこか冷静に考えると、やっぱり自治会とか町会なんですよね。

 キラキラリポート

今回は特別養護老人ホーム西水元あやめ園です。

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キラキラリポート

 

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かつしかFM「なかまで介護」

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