ゲスト:デイサービスリゾート ハナマウイパームス 朝生 葉子さん、御所名 真聖さん かつしかFM「なかまで介護」第92回(2021年10月21日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1・3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

なかまでゲスト

デイサービスリゾート ハナマウイパームス
朝生 葉子さん(介護福祉士、生活相談員)/御所名 真聖さん(生活相談員)

ハナマウイの概要と理念

マスター:会社の概要から教えてください。

朝生さん)私どもは通所介護居宅介護支援いわゆるデイサービス事業をおこなっています。運営は株式会社ハナマウイで、2003年に設立しました。立石のほか、瑞江、住吉、東砂、船堀の5か所に事業所があります。私たちは利用者様のことをゲストと呼んでいて、理念である「ゲストの健康、ゲストの心のケア、ゲストの生活の質の向上」のため一生懸命頑張っています。

マスター:ユニフォームを見ると、常夏の島ハワイのイメージですね。

御所名さん)ゆったりとした時間と空間をご用意しています。施設内に入るとハワイアンのBGMが流れ、ハワイ旅行に来た気分を味わえます。訪れていただいたすべての方を尊敬と寛容の精神(アロハ)でお迎えし、ゲスト様に1日楽しく過ごしてもらうだけでなく、ご家族様の身体的・精神的負担の軽減も目的としています。

マスター:4年前に亡くなったおばあちゃんが通っていて、訪ねたことがあります。建物に入った瞬間に、ここハワイじゃないの?と思うほどでした。名称に「リゾート」とついている意味はありますか?

朝生さん)非日常的な空間で過ごせる場所でありたいということです。高齢になると、年齢や状況的に「選択」する場面が少なくなってきますので、ご自身でやりたいことを選んで自分らしく過ごしてもらえるように、「リゾート」とつけています。

マスター:確かに「非日常」な空間ですよね。音楽や色合い、皆さんのユニフォームだとか、それらすべてが違ったところに来たように、まず楽しい!という印象を受けます。

店長:着ているユニフォームのハイビスカスが浴衣にも見えて、高齢者も喜ばれますよね。朝生さんの方は襟の感じが野球のユニフォームみたいですね。

スポーツで感動を

マスター:野球の話が出ましたが、運動部がかなり活発だと聞きました。

御所名さん)職員不足の改善とスポーツで感動を与えるため、5年前に女子野球部を、その後に男子野球部、2020年にはバトミントン部を創設しました。特に男子野球部は創設2年目の昨年2020年に介護業界で初めて「都市対抗野球本大会」に出場し、注目を集めました。

店長:「都市対抗野球」には関わらせていただいたことがありますが、とにかく組織を挙げての応援というのが醍醐味ですよね。

朝生さん)本大会前の予選もゲスト様と一緒にテレビの前で観ていて、(本大会出場が)決まったときは大泣きしましたね。感動的でした。

マスター:御所名さんは野球部に所属しているということですよね。

御所名さん)キャッチャーをしています。

 マスター:監督は元プロ野球の方?

御所名さん)現在の監督さんが、元オリックスの本西厚博監督です。

店長:そういう活動が日頃の業務にも役に立っていると思われますか。

御所名さん)ゲスト様の中にも野球好きの方がいて、土日が野球(の活動日)なので、月曜日に出勤した時に「野球どうだった?」と聞かれたり、それを励みにしていただいたり。

店長:利用される方の世代はまさに娯楽といえば野球と相撲。(共通の野球の話で)コミュニケーションができたりしますよね。

 マスター:ゲストさんやご家族が喜ばれてひとつになって応援してくれるというのもそうだけど、働いている職員さんも繋がりができて、いいですね。

立石事業所の詳細と特徴

マスター:事業所の特徴を教えてください。

御所名さん)京成立石駅から徒歩10分、お花茶屋駅からは徒歩8分、寿司「銚子丸」立石店のすぐ近くです。2011年の5月に設立して、1日約50名の対応ですが、今は感染対策のため30名くらいの対応になっています。

マスター:スタッフの方の構成は?

朝生さん)男性6名、女性5名の11名でほとんどが20代~30代の職員です。「元気」「明るさ」「躍動感」があり、とにかくイケメンが多いです(笑)。

 施設について

マスター:施設についても教えてください。

朝生さん)広大な敷地内に、ガーデン、ラウンジ、カフェスペース、ゲストルーム、レストランなど広々とした空間があり、皆さまお好きなようにお好きな場所で過ごされています。

店長:外観がレストランのようで、これがデイサービスの施設だとは驚きました。

御所名さん)庭にヤシの木が植えられていて、室内には大きなシャンデリアが2~3つあって、明るい南国のイメージになっています。

マスター:ハワイに遊びに来たというイメージでスタートできる。カフェスペースなんかも、その施設の中にカフェがあるという感じだよね。

 食事・食器についてのこだわり

店長:食器にもこだわりがあると聞きました。

御所名さん)高齢の方にとって食事は特に重要と考え、ホテルのようなサービスにこだわりまして、施設内の厨房では出来立ての料理、例えばピザや茶碗蒸しなどをお出しするほか、プラスチック製ではなく、陶器の食器やワイングラスでご提供させていただいています。

店長:お年を召した方だと手元が危ないし、割られてしまうかもしれない。それよりも非日常を提供していこうと。それこそが会社の理念そのものですよね。

 マスター:日本人には、きれいな彩りや盛り付け、器とか、いろんなものを楽しみながら食事も楽しむという感性がある。食べ物だけ美味しくて、例えばミキサー食かなんかにしちゃったりするとつらい。リスクを背負ってでもゲストさん達に喜んでいただきたいという気持ちが伝わってきますね。

コロナ禍での対応・対策

マスター:コロナ禍での対応や対策について教えてください。

御所名さん)基本的な感染対策はおこなっていますが、敷地が広く、各種ルームに分散してご案内ができるため、特に密になることもなく安心して過ごしていただけるのが強みです。また、お庭でのレクリエーションも可能で、天気の良い日にはバトミントンやストラックアウト、焼き芋などもお楽しみいただけます。

マスター:それだけ敷地のスペースがあるのが羨ましい。外出などはどうしていますか?

御所名さん)ドライブのイベントがありまして、いつもなら降りて散策していますが、今は少人数で窓からの景色を楽しんでいただいています。

店長:コロナ禍の生活では、様々な年代、様々な職種に、閉塞感と心の重苦しさを与えました。みなさんは介護従事者として前線で戦っていますが、どうやってリフレッシュや(気持ちを)切り替えていたのでしょうか?

朝生さん)新型コロナウイルス感染拡大の影響では、正直、私たちも見えないものとの戦いで多くの介護職員の「心が疲れている」と思います。そんな中でもゲスト様は来てくださるので、「自分たちの心が元気で楽しくないといいサービスができない」と考え、私たち自身がワクワクして楽しめる仕事をしたいと思ったら、これもできるあれもできるとどんどんアイデアが前向きに浮かんで、今はそれがやりがいになっています。

マスター:(うちのグループホームでも)コロナ禍では、ゲストの方が病気にならずに元気でいて欲しいとすごく心配したのもそうだけど、自分たちも家に戻ったらお母さんであったり、おじいちゃんおばあちゃんがいたりして、自分がうつさないかとか本当にいろんな部分で精神的な悩みが大きかった。でも(介護は)日々の生活を支えているので、どうしても行かなくちゃいけない。そのあたりの葛藤は大変でした。リモートワークできる仕事じゃないからね。

充実のレクリエーションプログラム

マスター:介護の仕事にかかわってわかったのは、コロナ禍で外に出られなくなったことを振り返ってみた時に、年齢がいっている方の1年・2年は、我々の1年・2年よりもずっと大きい。残された日にちが短いというのを具体的に感じる大切な1年なんだ。そんな中で来てくれた時にその1日をなんとか楽しく過ごしてもらいたいと感じるよね。

 店長:いろいろなプログラムがあるようですね。

御所名さん)カジノルームではブラックジャックやルーレット、カラオケルームではマスクの着用と歌い終わったらマイクの消毒をするなど、感染対策をして愉しんでいただけます。

マスター:カラオケルームも充実していますし、カジノルームも本格的ですよね。

御所名さん)そのほか、シアタールームでは毎日映画を上映していますし、スタジオルームでは体操や機能訓練などのトレーニングができます。また、フラダンスを行ったり小さい小物を作ったりもしています。マッサージチェアがあるので日々の疲れを癒してもらいます。

マスター:食器のこともそうですが、ひとつひとつにこだわりがありますね。

 店長:社長さんはお若い方ですか?気持ちが凝り固まっていなくて向上心がありますね。

朝生さん)見かけは25歳のハワイ人で(笑)、すごくフレッシュな方です。社長自身が楽しそうに仕事をしています。

人気のプログラム紹介

店長:素敵なお洋服を着ての撮影会があるとか?

御所名さん)結婚式のお色直しに着るようなピンクや黄色のドレスを着て、シャンデリアの下で若いイケメン介護スタッフと腕を組み、スイーツビュッフェ付きの撮影会が大人気でした。撮影した写真をおうちに持って帰っていただくのですが、すごく嬉しくて毎朝の送迎時に「飾っているのよ」と言ってくださる方もいらっしゃいます。

店長:老けていくのはいくらでもできるけど、それを変えていくというのはとてもいいことです。いくつになっても若い男性がそばにいるというのは素敵ですよ。

御所名さん)「ハナマウイダービー」というイベントは、職員が体を張っておこないますが、高齢の方も前のめりになって応援してくれます。パンスト相撲やロシアンシュークリームなどいろいろな競技をします。見ているだけでなく、ボール送りゲームやシュークリームをキャッチするゲームは一緒にご参加いただけます。

 マスター:それこそ、スポーツのノリで応援できますよね。

今後の目標(社長からのメッセージ)

マスター:社長からのメッセージを預かっているようですね。

介護の仕事は誰かがやらなくてはいけない仕事ですが、高齢化社会が進む一方、介護職員離れが現状にあります。介護職と聞くと、「大変そう」「できるかな」という暗いイメージがあるかと思いますが、だからこそ私達ハナマウイが若い子達にも介護の世界に触れていただき、「介護職って嫌じゃないな」「案外できるな」「楽しいな」と明るいイメージを持っていただけたら嬉しいですし、そんな若者が増えるきっかけになればいいなと思っています。と代表の森が言っておりました。

マスター:思っているだけじゃなくて、仕事の中でも実践していますし、実際にスポーツの部を作っているのも嬉しいですね。

 店長:若い人が避けたがる職業ですが、そのイメージを変えていく。これくらいのレベルができないとこの職業には就けないわよというくらいのレベルアップを考えていただきたい。

 マスター:介護の質は高いので、ぜひ若い人も(介護の業界に)来ていただきた

 

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かつしかFM「なかまで介護」

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