ゲスト:四つ木五丁目町会 町会長 宍戸のり子さん かつしかFM「なかまで介護」第101回(2022年3月3日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1・3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

なかまゲスト

四つ木五丁目町会 町会長 宍戸のり子さん

町会の概要

マスター:町会の概要について教えてください

浅草方面に向かって水戸街道と右側に親水公園、大道中学校を拠点として、平和橋通りの方に向かって昔の本田警察(今の葛飾警察署)までが四つ木5丁目町会で、エリアとしたらそれほど大きくはありません。平成立石病院辺りも一部入ります。

マスター:世帯数は具体的にはどれくらいでしょうか?

約1,250世帯くらいあって、戸建てもマンションも増えていますので、今はもう少し増えているかと思います。そのうち加入世帯は850世帯くらいです。

マスター:7割くらい加入されているということで、すごいですね。資料によると(内訳は)マンションが約500世帯、戸建てが約350世帯くらいということですね。

100世帯ある大きなマンションがありまして、その他に50~60世帯のマンションが3、4あって、20~30世帯のマンションが20くらいと、結構あります。

店長:マンションにお住まいの方はなかなか(町会に)入らないことが多いのですが、加入されているということですね。

越してきた当初は管理組合で集金していただくなどあり、何年か経つと建て替えなどもあって次の人達が町会に入るかどうかというのは各マンションの判断になりますので、時々抜けていきます。それでもほとんどご入会いただいています。

店長:最近は寮として使っているワンルームマンションみたいなものもありますよね?

家主が本人だったらいいのですが、又貸しの又貸しみたいになると、うちからは手が離れているから関わりない、みたいにはなりますね。

 マスター:管理組合や管理会社があるところは、ちゃんと話をしてくれたり回覧板を回してくれたりとかありますが、ワンルームマンションみたいなところでは管理組合がないとか、分かりませんという感じ。だからといって入居している方に一軒一軒(回って)入ってもらうのは無理ですし、一番大きな問題ですよね。

今も水戸街道に大きなマンションが建っていて、話し合いをして入会をお願いしたのですが、「それは自由ですから」ということでした。

マスター:最近は役所が指導して町会にOKを取りなさいとしているのですが、場所によっては知らんぷりというところもあるから、もうちょっと強く言ってくれればいいですよね。

うちの町会でもオーナーとか管理会社と話をして、6割とかの町会費を一括して徴収してもらうようにしています。

 店長:そこに住んでいる方が変わろうが、オプションで付いてきますよということですよね。

 マスター:そこにお住まいの方々が町会に参加するのには会費はかかりませんよということでね。役所から言ってもらうのがいちばんいいですよね。

 町会の特徴や自慢

マスター:町会の特徴や自慢話を教えてください。

歴代の町会長さん達が「安心・安全の町作り」という言葉を掲げてきていて、それはどの役員さん達もよくご存じです。防犯部長と副会長を兼任している深野さんは365日朝晩、防犯部の腕章と赤色灯(誘導灯)を持ってひとりで見守りをやってくれています。そういう姿をみることで地域の皆さんがみんな安心すると思っています。

店長:人の目があると抑止力になりますもんね。

そういうこともあって、「安心安全の町」になっているんだと思っています。

マスター:休まずに、すごいですね。

通常の安全週間の時にはうちの町会としては30名ほどが3、4回参加しますね。

マスター:女性のボランティアグループもあるんですか?

子供会をやっていたお母さん方が(子供が)卒業して途切れてしまうともったいないので、ボランティアグループということで、お祭りや盆踊りの時にだけお手伝いできますかと私の方からお声かけしました。若い方達はお仕事に行っていたり、お子さんがいたりしますから町会の役員だと負担になる場合があるので、本当にできる時だけお手伝いしてということで。皆さん喜んで参加してくださっていて、(行事など)楽しみにしているんですが、今の状況ではなにもできません。

コロナ禍での会費還元策

マスター:コロナ禍において町会費の還元をされたと聞いています。

皆さん(いつも)催し物を楽しみにされていましたし、町会費をお預かりしてそのままというのではなく、何かできないかという思いで、昨年5月にハンドソープとペーパータオルと除菌シートの3点を袋に入れて、850世帯に配らせていただきました。部長さん、班長さん達は大変な思いをしていましたが、こういうことをやって初めて一つになれるのかなと。皆さんにはとても喜んでいただけました。

マスター:子供用の(品として)いいアイデアが出たということですが?

盆踊りもお祭りもできず、子供達に何もしてあげられなかったので、お菓子をあげようと考えたのですが、子供会のお母さん達から「マック券はどうでしょう?」という話をもらい、カードを入れる袋に四つ木五丁目町会のスタンプを押して配りました。

店長:お菓子も嬉しいけど、コロナ禍でいろいろなご家庭があって…主食にもなりますよね。

マスター:うちの町会でもお祭りや盆踊りの時にマックを買って渡したことはありますが、数が足りなかったり残ったりしたらどうしようと必死になっていたけど、マック券ならちょっと多めでもいいですね。次の何かに使えばいいですもんね。

(若い人の発想は)大事だなあと思いました。そういう知恵を町会の方にもということで、ボランティアグループを作らせていただきました。そういうところに関わってくれたお母さん達が、町会に残ってもいいなあと思ってくれれば嬉しいですね。

行事について

マスター:その他の行事についても教えていただけますか?

5月になったらクリーン作戦を行います。(現時点で)今年は一応やるということになっていますが何ともいいようがありません。それが終わったらすぐに盆踊りの支度に入ります。

マスター:盆踊りの会場はどこになるのでしょうか?

大道中学です。珍しいくらい大派手ですよ。やぐらも町会の方が鉄骨で作りました。

盆踊りが終わると今度はお祭りです。うちの場合は毎年、宵宮をやります。例大祭は3年に一度で昨年だったのですが、ちょっとできないということで、今年の9月にやりたいと思っています。それが終わって暮れになると餅つき大会です。うちはお餅のほかに大きな器に豚汁もふるまうので、すごい列になります。寸胴2個分作ります。その時は近所のおじいちゃんおばあちゃん達も皆さん出てきてくれて、来られない方には届けたりもしています。

マスター:お祭りはどこでやるのですか?

町会会館の隣が児童公園なので、そこでくじ引きや輪投げなどもやっています。

マスター:縁日ですね。これは楽しいですね。

 高齢者対策

マスター:老人クラブのようなものはあるのでしょうか?

「四五(よい)クラブ」といって会員は約70名。会長さん、会計、総務がいて、2か月に1回お誕生日会をおこなっています。これが本当に皆さん楽しみのひとつで、何人か集まって会館に来て2、3時間お喋りして、お弁当を食べたりお酒を少し飲んだり。今はそれもなくなっています。

マスター:お誕生日をお迎えした方だけでなく、他の会員の方々も来ていいんですか?

もちろんです。

マスター:集まるきっかけが誕生日会になる。誕生日って1年に1回くるからいいですね。

今、皆さんにお声かけさせていただいているのが、クラブの中に10名~20名くらいずつ集金している会員の方がいらっしゃるので、自分の担当しているところだけで集まるとかすれば、そんなに大人数にはならないと思うんです。その前に提案したのは「歩け歩け大会」。ちょっと皆さん歩いていないし、五丁目町会をぐるぐる歩きましょうみたいな。

マスター:うちの介護施設は外に行くのが好きで、毎日買い物とかみんなで出ていたけど、今はそれがしにくくて抑えていたら、筋力が落ちて、歩くのとか含めてそれを戻すのが大変。それがさあいいですよと言ったって転倒が心配なので、自分の人生の一生のために今から少しずつ歩くようにしないと、あとが怖い。

店長:もちろん年をとるとあちこちが痛いとなるけれども、でもここへきて整形外科は多くなっていますね。

運動している私でさえ、自分で筋力がなくなってきたと感じています。

防犯・防災対策

マスター:防犯や防災対策について教えていただけますか

全国地域安全運動もそうですが、とにかく防災部長、防災統括部長というのが一番上にいて、何かあるとその統括部長が行動をします。2年前の台風19号の時も、(避難所である)大道中には統括部長に行ってもらって采配を取ってもらい、私はいったん町会会館へ行ってから、自宅に戻って高齢者の人や独りものの1階に住んでいるおばあちゃん達に「言ってあるから上の階のどこそこに避難して」と連絡を取りました。あと、2名の寝たきりの方の具合が悪くて、歩きでも車椅子でも行けないという状況だったので、(特別な)車がある葛飾ロイヤルケアセンター(介護老人保健施設)に電話をさせて頂いて、お2人を避難させて欲しいと交渉して、収容していただきました。高齢で、お一人で住んでいる方と1階に住んでいる方というところに重点を置いて電話をしました。

マスター:それを把握されていて、電話を入れたり専用の車で送ってもらう手配をしたりして、すごいですね。

町会に入っている方であれば私の方でほとんど把握していますので、何かあると副支部長と相談して次の台風とかがきたらこうしましょうと常に話し合っておくことが大事ですね。

店長:把握してもらっていれば、住んでいる方も安心ですね。

上に逃げられないような方には「今から大道中へ来て」と避難の誘導ができますからね。

マスター:どうしたらいいのか悩んでいる時に町会や町会長から電話をもらえれば、安心して1歩が踏み出せる。町会に入会している強みですね。

こちらがこうなんだというのがはっきりしていれば、的確かどうかはわかりませんが指示は出せるかなとは思います。

 (防災備品について)

マスター:町会には備蓄品とかいろいろな品物が置いてあると思いますが。

やはり簡易トイレですかね。私は自分に関係している人には必ず簡易トイレを買ってと言っています。自分の家のことだけ考えたら、あの列を作ってトイレを待ちますか?ということですよね。他の大きな災害時でも何が大変だったかというと、高齢者の方達は飲まず食わずの人が多かったと。町会として簡易トイレを50個ほど用意しています。

マスター:どうしても排泄のことを考えて、飲んだり食べたりを我慢しちゃう。うちでは36回分用意しています。とにかく飲み物とトイレだけはないと本当に大変ですよね。

 ファイヤーマドンナ45とは?

マスター:「ファイヤーマドンナ45(フォーティーファイブ)」についても教えてください

防災訓練でこのジャンパーを着ていたら、本田消防署の方に「45名いるんですか?」と間違えられましたが笑、これは四つ木五丁目の「4」と「5」です。

区から配布された帽子をかぶって月に1回(スタンドパイプの)練習をしています。スタンドパイプは女性でも簡単に開くことができて、棒を持ったらまずマンホールを開ける、次にこれをする、次にこれをする…と6段階あって、みんながわかるように番号を振りました。毎回ホースを出して、大道中のプールに向けて放水はじめ!とやるんです。それをみんなで3回くらいやって、ホースをたたんで、今日の練習は終了とします。

なぜ女性隊員を作ったかと言いますと、私の2つ前の会長の高橋会長が、下町は大変だからとスタンドパイプを5基揃えていました。それで女性がそういうものを覚えていればどこでも出せると思いました。

マスター:日中、男性は仕事でいなかったりするから、そういう時は女性に助けてもらう。

それには皆さんが気軽にスタンドパイプに触れてもらえることがいちばん大事だと思っています。何があっても触っていれば覚えていくんですよ。

店長:学習しても体験しないと。だから防災訓練というのは、そんなのと言っているけど、実際に出てくるのと教科書で学ぶのとでは違うんですよね。

やってみる、触ってみると全然違うのがわかります。私達はそこそこ作業できるようにはなっていますけど、2年近く中止になっているのでまた最初から。でも記憶にはありますから。

マスター:体が覚えているから、いざという時は考えなくてもパッとできるというのは大きいですよね。火に対しての防災、水害に対してもやられているし、それこそ防犯に関しては毎日の見守りもやっているし、防犯・防災に皆さんが参加してやられている町会なんですね。

そんなに広い町会ではないので何かあればサッとまとまるのがいちばんの取柄でしょうか。

(子供たちと一緒に防犯パトロール)

マスター:子供達も一緒にやろうということで、巻き込んでやったりしているんですよね。

子供達にも参加してもらって楽しくやってみたいということで、まずは役員会でお母さん達に声をかけさせて頂きました。昨年の暮れ12月24日と25日がたまたま土日だったので、午後8時からを午後6時からにして期待しながら待っていました。結果、それぞれ7組が参加してくれました。副会長の深野さんはそれが念願で、これまで何回も企画していたのですが、子供のために用意したお菓子が余って残念がっていたので、今回はやってよかったねとなりました。

マスター:深野さんの毎日の姿を子供会のお母さんや子供達が見ていたんですね。

(今後の目標や予定)

白鳥東町会の鈴木会長さんがゲストに来られた時にハロウィンイベントのお話をされていましたが、うちの町会でも何人かの子供がそういう恰好をして歩いているのを昨年初めて見ました。今年10月のハロウィンにはお母さん達と計画を立ててみたいと思っています。

メッセージ

店長:最後にメッセージをお願いします。

いろんな形で、若いお母さんやお父さん方にも参加していただいて、みんなで「安心安全な町」を作り上げていきたいというふうに思っています。

 

介護についての悩みやご相談など、なんでも結構です。
ぜひ番組までメールください。

かつしかFM「なかまで介護」

Follow me!