ゲスト:社会福祉法人三幸福祉会の柳沼亮一さん かつしかFM「なかまで介護」第51回(2020年2月20日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1~3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

このサイトでは、ラジオ放送から数週間遅れで、youtube再放送版を公開しております。

なかまゲスト

社会福祉法人三幸福祉会の柳沼亮一さん

特別養護老人ホーム(特養)

マスター:三幸福祉会は葛飾区内に特別養護老人ホーム「癒しの里 青戸」と「癒しの里 亀有」のほか、福祉用具や保育園、有料老人ホーム、介護福祉学校の経営などもされています。まずは、特養の概要や申し込みについて教えてください。

簡単にいうと、特養は区と都が一緒にお金を出して作っているもので、申し込みをして入居をします。どう申し込みをするのかと言いますと、区や老人ホームに申込書がありますし、葛飾区のホームページからもダウンロードできます。指定されている通り順番にご自分の内容を申込書に記入して行くと、自然と点数が出てきます。最大で16点で、13点以上になるといよいよかなとなるんですね。

マスター:13点以上が一つの入所の基準になってくるということですね。

店長:ご本人じゃなくても、息子さんやお嬢さんが確認してもいい訳ですよね。

もちろんです。内容としては、要介護5が何点とか、介護をする方がいらっしゃるとか、怪我をして入院しておうちに戻れないとか、いろんな項目があって、それをやっていくと自動的に点数が出ます。

申込書のシミュレーション

マスター:特養に入れないとか言われていますが、そういうふうに点数できちんと選んでいるってご存じない方もいるのでちょっとお話しします。まず、「葛飾区 特養 入居申込書」で検索すると葛飾区のホームページで特養に入居のページが出てきます。スクロールしていくと、例えば要介護5の人が5点、要介護4の人が4点、あるいは葛飾区民になって5年以上いる人は1点プラス、同居している人がいなければ1点プラス、そういう感じではっきりと書いてあります。

 店長:事前にちょっとシュミレーションしておくといいですよね。

 マスター:(特養に)入れるかどうかわからないと心配しているよりも、公開されているので、自分でやってみるといいよね。

ひとりで悩むよりは、いろいろツールを使っていただくといいですね。

マスター:それでもわからない場合は、高齢者総合相談センターに電話すると教えてくれる。13点以上の(状態が)重たい方を優先的に入れてくれる場所ということなんですね。

三幸福祉会の目指すものとコロナへの対応

マスター:(実際の)生活や目指しているものなど教えていただけますか。

「癒しの里 亀有」に関しましてポイントにおいているのが、「入居者様の健康管理」ですね。

店長:特に今はこれだけコロナだとか報道されていると、実際の現場は本当に大変ですよね。

インフルエンザも毎年やってきますし、今回のような重度化するといわれているウイルスもありますので、どうやって事前に止めるかとか、そこは多職種連携で対応しています。

マスター:ご家族の方や当然いろんな方の出入りもあるけれど、入ってくる前に色々とチェックして、手洗いもそうだし、場合によっては入ることを今は控えてくださいという場合もあるし。

入る時に書いてありますので、それを読んで守っていただけると助かりますね。

それともうひとつは、特養は生活の場ですので、入居されている方がホッとするような空気を作っていこうというのを心がけています。我々は入居の方を「ファミリー」とお呼びして家族として対応させていただきます。誰もが笑ったり泣いたり喜怒哀楽を出しながら、おうちで生活しているような中で思わずホッとしてしまうような雰囲気を作るというのがコンセプトでもありますね。

地域との連携

マスター:施設の中もそうですが、町会とか地域とも関わっているのでしょうか。

はい。施設の夏祭りを公開したり、亀有では(スペースを)会議室として開放したり、青戸では障害者施設で作ったパンを販売させていただいたり。社会福祉法人ですので、いかに、施設を社会資源として使って、地域に貢献できるかということを考えて対応しています。

マスター:地域に還元していく、地域との連携も大切にしているということですね。

 店長:まさしく葛飾区が推奨している、区長も「協働」という言葉を使われていますが、まさに介護施設においては「共生」ということでしょうね。

働いている職員について

マスター:施設で働く職員さんの気持ちやモチベーションなどはいかがでしょうか。

介護の仕事っていろんなイメージが付いていろいろ発信されているのですが、やってみた人とか職員に聞いて思うのが、最近は「クリエイティブな仕事ですね」と言う人が増えていますね。いろんなサービスの仕事があると思いますが、上司に確認して、クライアントに言って、また自分が勉強させていただきますみたいな感じで持っていくのではなくて、利用者様の状況を自分で見て、自分で判断して、その場でサービスを完結させて終わる。要は自分の考えでその場でどんどんやっていって、記録に落として、間違っていたら上司や先輩の話を聞いて改善していく。常に「NOW」で自分がやっていく、自分に責任があるっていうのがすごくクリエイティブで、他の産業から来た人は、「介護って結構クリエイティブですね」とよく言います。

マスター:自分でまったく考えないでその通りにただするだけでなく、考えて行動できる要素が介護の業種には結構入っていますよね。だから「自立」が非常に前に出てくるんです。

生活環境も求めているものも一人一人違うので、利用者様に合ったサービスを瞬時にカスタマイズして提供していくのって、かなりレベルの高いサービスなんですね。

店長:ヘルパーさんに代表されるようなお仕事は、「3K」というイメージを持って始まったような気がしますが、これから時代が変わっていって絶対的にニーズも高くなってくるので、労働環境も含めてレベルも上がっていくと考えていらっしゃるわけですね。

私が始めた15年前に比べて労働環境はかなりよくなっていますし、給料も圧倒的に上がっています。2000年に始まったばかりの介護保険(制度)ですが、自分で常識を作ってしまうくらいの発信をされている方もいて、それこそモチベーションとクリエイティブさと発信力がある人が来ると、業界を変えられるんじゃないかと思うくらいの感じを受けます。

店長:そういう人が集まってきたら、今言ったようなイメージもまったく別物になっていくということですね。

労働環境なんかあっという間に変わりましたからね。

マスター: 日本の介護業界は大きく変化して、自立を支援するという発想で他の国よりも進んできている気がします。特に認知症は、世界中が取り入れていこうという感じになってきている。介護業界はクリエイティブだし、やりがいがあるよね。

 店長:「先の仕事」って感じがしますね。今から目をつけておいた方がいいかもしれません。

 マスター:自分から目的を持ってやってみる、クリエイティブさをぜひ持っていただきたい。

怖がらないで(上司と相談しながら)自分でやってみて、実行してみて、サービスについて提案してみるとか形を持っていただくと、やりがいに繋がるのかなと思います。

マスター:そういう提案を取り入れてくれやすい業界だと思います。

「癒しの里 西亀有」について

マスター:最後に、新しい施設についても教えてください。

西亀有にある有名な駄菓子屋さんの斜め前に、140床というかなりのサイズの特養が8月にオープンします。もちろん職員も募集していますが、サイズが大きくなるのでさらにいろいろな地域貢献ができるのではと、会社としてもワクワクドキドキしている感じですね。

マスター:特養の他に何か併設されるのでしょうか。

特養とショートステイがあります。いろんなイベントもやりますので、あそこに行って大丈夫かなと思わず、思い切って入ってきてもらえると嬉しいですね。

キラキラリポート

特別養護老人ホーム「癒しの里 亀有」
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キラキラリポート

 

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