ゲスト:葛飾区医師会 理事 浦田栄吉 先生 かつしかFM「なかまで介護」第41回(2019年11月14日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1~3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

このサイトでは、ラジオ放送から数週間遅れで、youtube再放送版を公開しております。

なかまで相談室

高齢者総合相談センター高砂 大窪正幸 さん

事例紹介:認知症(判断力の衰え)

マスター:色々なご相談がくると思いますが、事例を教えていただけますでしょうか。

最近、私達の地域に転入されて来た方で、夏頃にご自宅が停電になり、本来であれば電気料金を払えば復旧したはずが、一旦ブレーカーを落とさなければならないということでした。認知症で判断力がなかったため積極的に区役所に相談に行かれていて、それで、区役所からこの方に関わってほしいと。「判断力が難しくなっているところ」に関して、関わらせていただきました。当然その時点で介護サービスや福祉サービスのご理解もありませんでした。

社協やデイサービスの活用も

マスター:介護保険も持たれていなかったということですね。

介護申請と週1回のヘルパーさんのご利用をお勧めして、徐々にご本人様との信頼関係を作りながら段々とわかってきたのは、銀行口座にお金があっても、どうやってお金を下ろしたらいいか、通帳やキャッシュカードがどこにいってしまったかがわからないといった、自分のお金を持っているのに使えないということがありました。葛飾区社会福祉協議会の成年後見センターに、「訪問援助事業」というお金の出し入れをお手伝いしてくれる担当の方がいて、その方と一緒に銀行に行くなどしています。また、身近なところに知り合いがいなかったので、日常的に支援を受けられるデイサービスを紹介して、徐々に馴染んでくださって、週2回は通われています。デイサービスでしっかりとした食事とお風呂、定期的に介護の専門家と接することで、何かあればケアマネジャーに相談するとか、体調面も気遣ってもらえるということがあります。

マスター:自分に合った日常の生活を取り戻していけるようになってきますよね。体の健康診断で元気だからって、健康じゃない。社会とのつながりや楽しみもすごく大切ですよね。

 店長:認知症になると認知能力が低下してくるから、物の管理とか整理整頓が難しくなってきて、すごくお金を持っていてもそれすらもわからなくなるということはあり得ますよね。

どうしても金銭管理とか他の人に任せたくないじゃないですか。世の中的に否定的な情報が多いですが、その点では、きちんと仕事として福祉の専門家がいるとことをご紹介しながらやっています。

マスター:そういうところがあることをご存じでない方も多くいらっしゃるので、とにかく高齢者総合相談センターに電話すれば、そこから必要なものはつないでいただけます。

その方も、今日お金がないという率直な声を私達に電話をかけてくれていますので、迅速に対応させていただいています。安心して、なるべく早くご相談ください。

なかまでゲスト

葛飾区医師会 理事 浦田栄吉 先生(高砂診療所 院長)

フレイルについて

マスター:葛飾区医師会として力を入れているフレイルのお話をお聞きしたいと思います。まずはフレイルとかサルコペニアをわかりやすい言葉で教えて頂けますか。

いわゆるちょっと筋力が落ちてきたとか、歩きにくくなってきたとか、咽るとか、積み重なると大変ということです。なので、ちょっとの段階でなんとかしましょうということです。

長寿健診をきっかけに

マスター:ある程度年齢がいっている方は「ちょっと」がたくさんありそうですが、医師会として、わかりやすくなるような機会ってありますか。

まず区がやっている長寿健診(後期高齢者医療健康診査)ですね。長寿健診で痩せ過ぎている人やアルブミンといって栄養が足りなくなっているとか、そういう人を洗い出して、相談しにいきませんかというお声がけは区からもやっていると思います。数値的に危ない方には今年からお手紙を出しています。かかりつけのお医者さんに行ってもらって相談してもらう。畳のヘリでつまずくような摺り足になっていると、運動教室を勧めたりもしています。

 マスター:長寿健診で数字も出て、ドクターから検査受けた方がいいとなると、真剣さが違いますよね。

医師会で「医療連携相談室」というのを作っていて、長寿健診のときにご案内しています。かかりつけ医がいないという方は、そこに電話してみるのもいいと思います。

健康寿命を延ばす

マスター:おじいちゃんおばあちゃんとよくお話ししますが、最初に出てくるのが「ボケたくない」と「寝たきりになりたくない」。葛飾区医師会の「もの忘れ予防健診」で認知症に関しての早い予防、長寿健診でフレイル予防に結びつけていくという位置づけでしょうか。

いわゆる「もの忘れ予防健診」と、今後はフレイルの健診が増える可能性がありますが、「長寿健診」です。一人で生活できる健康寿命をどれだけ延ばすかが重要になってきます。

 マスター:フレイルという言葉は、健康寿命を延ばすための一番最初の予防のキーワードです。健康診断の内容だけで健康か健康じゃないって人が多いですが、そうじゃなくて、社会的につながっていること、人と触れ合う喜び、この3つが揃わないと健康とは言わないと、ドクター達に教えて頂きました。

社会的、健康的、精神的というのが健康の定義ですね。

マスター:医師会としては、フレイルに関して、長寿健診の中で体だけじゃない部分の指導もされている感じですか。

相談を受けて、医療につなげていく事業をやっています。これが「医療連携室」です。

マスター: 14ヶ所ある高齢者総合相談センターで開催する「もの忘れ予防健診」に、医師会で順番に行かれています。高齢者総合相談センターで心配だと話をすれば、当然医師会にもいくわけですね。

高齢者総合相談センターからの紹介もあるので、そこから医療やリハビリにつなげていくということをやっています。

 口腔ケアが大事

マスター:長寿というと筋や食べ物というイメージでしたが、一番大切なのは口だと教えて頂きました。

飲み込みもありますし、いわゆる嚥下が弱ってくると誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。また、清潔が保たれていないと、むせた時にばい菌がたくさん入ってしまうこともあるので、歯科医師会も含めて、予防していかなければならないと思っています。

 マスター:最初は食べるところから栄養をとるから、まずここからですよね。

噛むという動作もあります。

病気は予防から

マスター:早く予防することが大事ですね。長寿健診がきたらまず受けに行かないとですね。

あとは、「もの忘れ予防健診」ですね。皆さん受けないんですよ。

店長:みんな認めたくないんですよ。

来る人はほとんど大丈夫な方が多いですが、その中で本当に初期の方がいて、初期だったら治ると今は言われていますので。

マスター:認知症は早い段階で予防に近い状態なら、トレーニングなどで改善される可能性は十分あるとドクターから教わりました。受ける人が少ないんですね。もったいない。

店長:病院とかお医者さんって何かにかかったから行く所というイメージが、ご年配の方にはあると思います。それも払拭して欲しいですね。

健診は予防からということで、それをしっかりやって、なるべく医者にかからないように。

色々な予防ができますし、楽しい人生を送るためにも健診は必ず受けてください。

 

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