ゲスト：亀有地区町会自治会連合会　前津会　会長　高田光雄さん　かつしかFM「なかまで介護」第59回(2020年6月4日放送分)(内容追加)

かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1・3週)木曜日10:00-10:54　放送中！

このサイトでは、ラジオ放送から数週間遅れで、youtube再放送版を公開しております。

なかまゲスト：亀有地区町会自治会連合会　前津会　会長　高田光雄さん

町会の概要

マスター：早速ですが、エリアや加入世帯、特徴などについて教えてください。
まず場所ですが、旧水戸街道の南にちょっと出たところ、東に環七、西に亀有新道、その間に挟まれた地域になります。（町名の）「前津」というのは、うちの長老たちが昔調べた話によりますと、江戸時代の「新編武蔵野風土記」の中にすでにあるようで、明治7年に亀有に「前津」という小字があったと葛飾区発刊「葛飾の地名と歴史」の中に載っているということです。この辺り昔は湿地帯で、「津」というのは船着き場のこと。近くに中川もありますが、その「津」の前にあるので「前津」ということです。

前津会は亀有町連の中では少し大きい方で、世帯数およそ800世帯のうち加入されている方は600世帯くらい、8割近くが町会員ということです。私どもの地域には商店街はなく、お寺が3つ、教会がひとつ、病院がひとつという、とても静かな住宅街です。大きな通りが全然なくて信号もありません。お祭りの時（普通は）お巡りさんが先導してくれると思いますが、当町会はお祭りの時でもお巡りさんは来ないんです。

マスター：交通の面を心配しなくていいというのは、子供たちにとっても、すごく住みやすいし、遊びやすくていいですね。

町会の今と昔

800世帯の8割くらいが加入しているということですが？

昔はほぼ100%でした。昨今はアパートや独身の方が来られていて。マンションは一括して入ってもらえるのですが、小さいアパートでオートロックになっていると、町会の加入のお願いもできない、そういうことが増えています。

マスター：特に防災だとか避難だとか何かあった時に不安になりますね。

町会名簿を作っているのですが、（町会に）入っていないですから名前がないわけですよ。また町会に加入している方でも、昨今は個人情報だとか何かで（名前を書けない場合も）。下町の良さというのは、「みんな知っている」というものだったけど、住み易さがちょっと変わって来たかなと感じています。

町会の高齢化

マスター：町会には高齢の方が多いと聞きましたが？

当町会も高齢化してきていて70歳以上が320名います。逆に、今年小学校に入る子供が町会で10名。まさに少子高齢化なんです。

区の方針と防災対策

マスター：避難ですとか、防災対策について教えてください。

大きな災害時の区の方針としては、町会の真ん中にある前津公園が「一時避難所」、そこから上千葉砂原公園が「避難場所」になっていて、家に帰れないとか食料がないとかになると「避難所」として亀有中学校という流れになっています。これを意外と知らない人が多い。最終的には亀中で２、３日はしのげるという形になっています。区内全部がそうなんですが、各小中学校には近場のエリアの町会が集まることになっていて、亀中は、私達も含めて10町会くらいが（担当に）なっています。

町会の防災訓練

マスター：具体的な活動を教えてください。

町会の存在意義は「安心・安全」ということですから、避難訓練と言うか防災訓練と言うかそういうのが大きな行事で、大体10月にやっています。決まりきった初期消火だとか応急処置訓練とかをやるんですが、それだけだと飽きてしまうので、去年は、葛飾区で導入した震度7まで（体験）できる起震車を呼びました。私も体験してみましたが、震度7だと振り落とされちゃうんですね。これは皆さんも非常に驚いていました。

台風19号から学んだこと

マスター：こういうのも、町会に入って、まずはどこに避難したらいいのか、どんなものが準備されているのか、または体験的なものの情報を聞いておくとか。とにかく顔見知りになっておくというのが大きいですよね。

去年の台風19号の時に亀有中学に避難したのですが、うちの町会からも何人か（手伝いに）来たんですけど、お年寄りの方を全部は連れて行かれないんですよ。実際、何かあった時に町会の役員だけではなかなか難しい。やっぱり、元気な人つまり「向こう三軒両隣」としてやっていかないと。先ほど申し上げたとおり、私どもは非常に高齢者が多いですから、町会みんなでフォローしていくという形が必要じゃないかと思っています。