ゲスト: 葛飾区介護サービス事業者協働組合から 株式会社トーリツ 矢口主任 テーマ:居宅介護サービスについて かつしかFM「なかまで介護」第9回(2018年12月20日放送分)

  かつしかFM(78.9Mhz)から発信する地域包括ケア
「なかまで介護」
毎週(1~3週)木曜日10:00-10:54 放送中!

このサイトでは、ラジオ放送から数週間遅れで、youtube再放送版を公開しております。

なかまで相談室

高齢者総合相談センター堀切 森山所長、青木主任

高齢者総合相談センターのお仕事

マスター:高齢者総合相談センターではどのようなお仕事をされているのでしょうか。

高齢者がご家庭において生活が継続できるように、介護や療養の相談はもちろん、介護予防とか介護の利用法、ケアマネジャーなど専門職の方のご支援など、幅広い業務を行っている区の委託機関となります。一般の方からしますと、高齢者のよろず相談所ということです。

 事例紹介①特殊詐欺の被害

マスター:具体的な相談事例を教えてもらえますか。

最近では、区役所の方から還付金について相談がございました。私どもでも確認させて頂き、いま話題の特殊詐欺という分類に当てはまるんじゃないかということで、まずは返答をストップして、警察や区役所と協議をしながら対応しました。特に口座等を教えることもなくて被害には遭わなかったんですが、このように、気になった時にご連絡をいただけることで防げる事例なんかもございます。

事例紹介②書類の確認

マスター:他の事例も教えてもらえますか?

こういう通知が来たけど内容がよく理解できないとか、人によっては、字が読みづらいとか、実際その通知をセンターの方にお持ち頂いて、一緒に中身を確認しながら内容を説明する、といったこともあります。

マスター:専門用語なんか難しかったりするよね。ましてやお年寄り1人で、ご家族がいなかったりすると、わからない時ありますよね。

手続きの方法すらわからなかったりすることもありますので。

事例紹介③その他のご相談

マスター:もうひとつ何か事例はありますか?

例えば、お友達を作りたいのでお茶を飲めるところはないかなとか、年をとったときのために相談センターを見に来たという方もいらっしゃいます。(こんな風に)地域の気軽な立ち寄り所というふうに考えていただいて、今後の心配でもご相談いただいてもいいのかなという風におもっています。

マスター:(高齢者総合相談センターに)とにかく寄るとか電話1本かけるとか。もしよかったら来てもらえますかということもあるんですよね。

ご訪問を前提にしていますので、お気軽にお電話頂ければ調整して訪問しています。

事例紹介④お友達による通報

マスター:例えば、お友達のおばあちゃんが一人で住んでいてどうも心配だっていう時に、直接本人とか家族でなくても相談してもいいのでしょうか?

もちろん大丈夫です。

実際に、サークル活動に参加されていた方が最近来ないということでご連絡頂いて、緊急で訪問したら、お家の中で倒れていました。一命は取り留めたんですけども、そういった事例などもございました。

なかまゲスト

葛飾区介護サービス事業者協働組合 株式会社トーリツ 矢口主任

居宅介護支援事業所とは

マスター:居宅介護支援事業所のお仕事をわかりやすく教えてください。

葛飾区には約150事業所ぐらいケアマネがいる事業所がありまして、事業所にもよりますが複数名のケアマネジャーが常時事務所にいます。多くは高齢者総合相談センターからの依頼で、私達がご自宅を訪問させていただくのが始まりです。高齢の方全般ではなく介護保険の認定を受けた方を担当するのが基本で、ご自宅で生活されている方の生活の困りごとなどを聞いて調整するという仕事をしています。

ケアマネジャーのお仕事

マスター:ケアマネジャーさんとしての具体的なお仕事内容を教えてください。

病気になったり怪我をされたりで、今まで生活をされていたことができなくなってしまうとか、何か困り事があると、私達ケアマネがご自宅に訪問させていただいてお話をよく聞きます。できる限り、病気になる前と同じ生活が送れるように必要なサービスを調整するのが仕事です。

マスター:ケアマネジャーさんは、(担当する方が)たくさんいらっしゃったら大変だと思うんですけど、ある程度人数っていうのは決められているものですか?

一人が担当できる利用者さんの数は40人と決められています。

【事例紹介①引きこもってしまった高齢女性】

マスター:具体的にご相談の事例を教えていただけますか?

要介護2の認定がされている75歳の女性の方で、ひと月くらい前にご主人が亡くなってしまってから1歩も外に出なくなってしまって、毎日仏壇の前に座ってご主人の写真に話しかけている状態が続いていました。ご家族の方が心配して高齢者総合相談センターに相談されて、そこから私の方に連絡がありました。訪問してお話を聞いたら、別に外に出たくないんじゃなくてご主人が寂しがるから私がそばにいてあげたいと思っているということで。ご家族としては、外に出ないことで足の力が弱くなって歩けなくならないかとか、うつ病とかになってしまうんじゃないかと心配してのご相談でした。

マスター:どのように解決したのでしょうか?

そのお気持ちも大事にしたい半面、ご家族の心配もあるので、無理に外に出るのは難しいけど、その方が興味のあることを聞いて、そういうことをやっているデイサービスを2,3か所ご紹介して、ご本人と一緒に見学に行きました。

マスター:それはご本人も安心できますね。最初の第1歩がものすごく勇気がいるので、ご紹介だけじゃなくて一緒に見学というのは大切ですよね。

今はとても楽しいと、週2回休まずに利用されています。私達ケアマネジャーは必ず月に1回は訪問することになっていますが、それは、デイサービスを紹介して元気に行っているか、困っていることがないか、お体の調子はどうかとか、そういう確認のために行っています。

【事例紹介②認知症疑いの高齢女性】

マスター:いわゆるかかりつけの訪問のお医者さんと同じように、ケアマネジャーさんが様子を見てくださるんですね。他にも事例はありますか?

同居しているお母さまの認知症の進行が不安になって、ご家族が心配して高齢者総合相談センターの方にご相談されました。78歳くらいの女性の方で、まだ介護保険は申請されていないということで、申請をして要介護3と認定されて私達の事業所に連絡がありました。

マスター:介護保険って、お金を払ったら即使えるものじゃないの?

介護保険は申請をしないと受けられなくて、基本的には65歳以上の方は申請ができます。まずは申請して、認定が出た時点で介護保険が利用できるようになるんですね。

マスター:話の続きをお願いします。

ご自宅に訪問させて頂いてお話を聞くと、ご家族の方はお仕事されているため、いわゆる「日中独居」という形になるということで。今までは留守番をしていたんだけど、鍵を締め忘れたり、冷暖房の操作ができなくなってきたり、訪問販売の方をお客様だと思って受け入れてしまったりで、留守番することを心配されていました。お体はとても元気な方なので、ちょっと運動してみたいという話がありましたが、車酔いすると聞いていたので、近いデイサービスを2、3箇所紹介して、やはり一緒に見学に行きました。

店長:車酔いする、というところまで考えてくれるんですね。

マスター:通われてどうでしたか?

ご家族がお仕事に行っている月曜から金曜まで週5回通われていて、スポーツや外出レクリエーション、外食など、とても楽しく利用されていました。月に1回の訪問でお話を聞くと、ご本人も楽しいし、ご家族も安心してお仕事に行けるということでした。

マスター:話を聞いていると、ケアマネジャーさんって本当に大変。まずはご家族含めて来て頂いてご相談することによって、オーダーメイドのものができていくし、その後も相談に乗ってくれるということなんですね。

店長:ケアマネジャーさんがいないと何も始まらないんですよ。

 

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